Original Research
Identify the disaster nursing training and education needs for nurses in Taif City, Saudi Arabia
Abstract
Introduction
Nursing is considered the healthcare profession with the most members. Emergency nurses constitute the first line of treatment in healthcare facilities when catastrophic events bring disaster victims in need of medical attention. Therefore, these nurses must be well educated and trained efficiently to be able to deal with disastrous situations properly. This study aimed to distinguish the most important elements of education and training for preparing emergency nurses to face disasters in the Kingdom of Saudi Arabia (KSA), specifically, the city of Taif.
Methods
This study employed a tool to measure nurses’ most important training and education needs that was created by the authors based on a literature review and was approved by an expert panel in disaster nursing. Questionnaires were distributed to emergency nurses in four hospitals run by the Ministry of Health in Taif city. Survey responses were received from 210 participants, and the data were analyzed using a principal component analysis (PCA). A one-way ANOVA was used to determine the differences between groups according to their experiences.
Results
The following three factors were extracted from the data after redundant items were loaded and excluded: incident management systems (IMSs), disaster triage, and disaster drills. Nurses with less than three years of experience have a significant need to learn about these elements in order to be able to cope with disasters.
Conclusion
Understanding different types of disasters and how to deal with these catastrophic events is crucial. Significant differences existed between ED nurses in their understanding of the basic elements of disaster management based on their level of experience in an ED. Therefore, disaster education must be included in nursing curricula, and more training courses, mock drills, and simulations must be conducted in hospitals for nurses, especially nurses with less experience, so they can learn to manage their responsibilities during disasters.
Keywords: disaster nursing, disaster education, disaster training, disaster preparedness
抄録
はじめに
看護師は医療従事者の中で最も人数が多い職業と考えられている。災害により被災者が治療を必要とした場合,救急看護師は医療施設での第一線の治療を担当する。したがって,これらの看護師は,悲惨な状況に適切に対処できるように十分な教育を受け,効率的に訓練されなければならない。この研究は,サウジアラビア王国(KSA),特にTaif市で災害に直面する救急看護師の準備を整えるための教育と訓練の最も重要な要素を識別することを目的とした。
方法
この研究では,看護師の重要な訓練と教育のニーズを測定するためのツールが使用された。このツールは文献レビューに基づいて著者によって作成され,災害看護の専門家委員会によって承認された。アンケートは,Taif市にある保健省が運営する 4 つの病院の救急看護師に配布された。210 人の参加者からアンケートの回答を得てデータは主成分分析 (PCA) を使用して分析された。一元配置分散分析を使用して,経験年数に応じてグループ間の差異を決定した。
結果
重複項目を除外した後のデータから,インシデント管理システム (IMS),災害トリアージ,および災害訓練の 3 つの要素が抽出された。経験が 3 年未満の看護師は,災害に対処できるようにこれらの要素について学ぶことが非常に重要である。
結論
さまざまな種類の災害を理解し,その壊滅的な出来事にどのように対処するかを理解することが重要である。救急科看護師の間では,救急科での経験レベルに基づいた災害管理の基本要素の理解に大きな違いが存在した。したがって,災害教育を看護カリキュラムに組み込む必要があり,看護師,特に経験の浅い看護師が災害時の責任を果たせるように,病院でより多くの研修コース,模擬訓練,シミュレーションを実施する必要がある。
キーワード:災害看護,防災教育,防災訓練,防災
コメント
この研究は,サウジアラビアにおいて,看護師の緊急時・災害時の訓練と教育のニーズを明らかにすることを目的として行われた。主成分分析の結果,インシデント管理システム (IMS),災害トリアージ,および災害訓練の必要性が明らかになった。
IMSは,政府部門と非政府部門の間の柔軟な調整を促進するために2003年に米国で設立され,事前準備,通信/情報管理,資源管理,指揮,継続的管理の 5 つで構成されている。その重要な機能は,リーダーシップと調整,計画と情報,医療運営と専門知識,後方支援,および資金調達である。本結果から,著者らは,救急看護師はコミュニケーション,感染防御,心理的備えについての訓練が必要なことを示している。災害時は,医療機関内や医療機関と他の施設との間で,コミュニケーションの分断が生じるため各病院が代替のコミュニケーション方法を準備することが提案されている。感染防護では,看護師は,自分の身を守るために,適切な個人用保護具を身に着け,考えられる原因と各汚染物質の適切な除染プロセスについて学んでおく必要性が示されている。また,災害は,被災者や医療従事者に心理的な影響を与え,その結果,恐怖,家族の喪失,痛み,仕事量の増加など重篤なストレス障害につながる。そのため,看護師は日頃より災害時の心理的反応を学び,心理的応急処置(PFA)の方法やスタッフや被害者が突然の苦痛を感じた場合の対処について教育を受ける必要があることが示されている。
この研究では,救急看護師でもトリアージに関する知識レベルが低いことが明らかとなった。特に経験の浅い看護師は,日常のトリアージと災害トリアージの区別がつかず,さまざまな災害トリアージモデルを知らなかった。
この研究では訓練の必要性が強調された。著者らは,さまざまな災害シナリオで定期的に看護師を訓練するために,さまざまな地域にシミュレーションラボを作成する必要があると述べている。また,すべての医療施設において,看護師の災害対応知識の弱点を早期に発見し,適切な教育を行うことを推奨している。災害時のボランティアは新卒の看護師や学部生が多いため,災害教育をカリキュラムに取り入れることが不可欠であると提言している。
トリアージとは、傷病者など治療を受ける必要のある人々について、その状況にあわせ診療や看護を受ける順番などを決定する診療前の過程である。トリアージ手法は,カリフォルニア州ニューポートビーチで成人の犠牲者向けに開発されたSTART(Simple Triage and Rapid Treatmentの略)が有名であり,多くの傷病者を一人30秒で緊急度を判定し選別する。START は,歩行,呼吸の有無,呼吸数,循環,簡単な指示に応じるかで黒(区分O:治療の適応なし),赤(区分I:緊急治療の適応あり),黄色(区分Ⅱ:治療の必要はあるが待機可能),緑(区分III:入院治療の必要はない軽症者)の4段階に判断する。