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No. 5(被引用数:43)

Abstract

Introduction
Emergency nurses are on the frontlines of disaster response. Current research reveals low to moderate levels of disaster preparedness in this population and suggests education as an effective means of increasing preparedness. The purpose of this study was to measure, explore, and increase the preparedness levels among emergency nurses at an acute care community hospital in Southern California.
Methods
This was a single group pre/posttest of an educational intervention. The adapted Emergency Preparedness Information Questionnaire was administered to all emergency nurses at the practice site to assess disaster preparedness levels before and after a 6-month education intervention. The intervention was novel because the education was delivered through existing communication channels of daily shift huddles, regular e-mails, designated whiteboard, and staff meeting presentations. Descriptive statistics, Pearson correlation, and paired t tests were used to analyze the data.
Results
Moderate levels of disaster preparedness were reported. The number of years worked in the emergency department had the strongest correlation with perceived preparedness levels, followed by prior disaster education/training. A 16.9-point (23.5%) increase between the respondents’ mean pre- and post-Emergency Preparedness Information Questionnaire scores (t(33) = –10.27, P ≤ 0.001) was observed.
Discussion
These results suggest that a tailored ED-specific disaster preparedness curriculum, delivered through established clinical communication channels, can effectively increase preparedness levels among nurses with little additional cost. The integration of concise, relevant disaster information can be implemented in any department interested in developing a more confident and prepared workforce.

Keywords: Disaster preparedness; Emergency nurse; Disaster education; Emergencies; Disasters

抄録

はじめに
救急看護師は災害対応の最前線で活躍している。現在の研究では,この人々の災害への備えが低レベルから中程度であることが明らかになり,備えを高める効果的な手段として教育が示唆されている。この研究の目的は,南カリフォルニアの急性期地域病院の救急看護師の準備レベルを測定,調査し,向上させることである。
方法
これは,単一グループによる教育介入の事前事後テストであった。6 か月間の教育介入の前後で災害への備えのレベルを評価するために,修正された緊急時への備えに関する情報アンケートが現場のすべての救急看護師に実施された。この介入は,毎日のシフトの集まり,定期的な電子メール,指定されたホワイトボード,スタッフ会議のプレゼンテーションなどの既存のコミュニケーション チャネルを通じて教育が提供されたところが斬新であった。データの分析には,記述統計,ピアソン相関,および対応のあるt検定が使用された。
結果
中程度のレベルの災害への備えが報告された。救急部門での勤務年数は,認識されている準備レベルと最も強い相関があり,次に事前の災害教育/訓練が続いていた。回答者の緊急時準備情報アンケートの平均スコアの前後で 16.9 ポイント (23.5%) の増加が観察された( t (33) = –10.27,P ≤ 0.001)。
考察
本研究結果は,既存の臨床コミュニケーションチャネルを通じて提供される,救急科に特化しカスタマイズされた災害対策カリキュラムが,ほとんど追加コストをかけずに看護師の災害対策レベルを効果的に高めることができることを示唆している。簡潔で関連性の高い災害情報の統合は,より自信を持ち,準備性のある従事者の育成に関心のあるあらゆる部門で導入できる。

キーワード: 災害への備え; 救急看護師; 防災教育; 緊急事態; 災害

コメント

この研究は,先行文献では取りあげてこなかった新しい配信形式を用いた災害教育介入を臨床看護師を対象に6ヵ月間行い,その効果を検証したものである。介入カリキュラムを構築するためのフレームワークとして,EPIQ(Emergency Preparedness Information Questionnaire)のカテゴリーを使用した(Wisniewski,et al.,2004)。カリキュラムは,病院のEmergency Operations Plan,Mass Casualty Incident Response Plan,Centers for Disease Control and Prevention (CDC),Federal Emergency Management Agency,その他の出版物などのリソースを用いて作成された。具体的なモジュールとして,トリアージと応急処置,危機検出,疫学と臨床的意思決定,隔離・除染・検疫,インシデント指揮システム,心理学的問題と配慮が必要な集団,コミュニケーションと連携,報告と重要なリソースへのアクセス,個人的・専門的準備で構成された。4つのチャネル(日直ハドル,スタッフEメール,スタッフミーティング,DPC用に指定されたホワイトボード)を通じて情報が提供された。すでに,確立された情報伝達経路を利用したため,追加予算なく実施でき,また,少量の情報を複数のチャンネルを通じて,長期間にわたって広めることによって効果をあげた。著者らは,災害教育は,伝統的な教室で短期間に集中的に行われることが多いが,その方法は大量のリソースを必要とし,効果の継続性にも課題があるのではないかとして,本研究の介入の有用性を主張している。確かに,どの病院でも取り入れやすいという点で,この研究は大変参考になると考える。
介入によって,最も改善された上位3つのカテゴリーは,インシデント指揮システム,重要なリソースへのアクセス,疫学と臨床的意思決定に関するものであった。著者らは,救急部での勤務年数と訓練への参加が看護師の備えと強い相関があったと示す一方で,災害対応経験のある看護師が参加者の中に6人しかいなかったことを本研究の限界としている。

Wisniewski R, Dennik-Champion G, Peltier JW (2004). Emergency preparedness competencies: assessing nurses’ educational needs. J Nurs Admin, 34:475-480.
https://doi.org/10.1097/00005110-200410000-00009